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四条通り週末.com

京都から万物の面白さを伝えます

重力波とは? 「相対性理論を楽しむ本」

物理化学

松本です。

 

すごいニュースが伝えられました。重力波が観測されたとのことです。

 とは言え、何がすごいのと聞かれても、僕もえーっとって感じです。こういうものを1から説明するためには、ものすごい力を必要とするので、僕はこう答えるようにしています。

 

「重力波はアインシュタインが予言した空間の歪みを伝える波のこと。アインシュタインは計算で導出したけど、アインシュタイン自身はこの重力波を直接観測することは不可能だろうと言ってたよ」

 

それが、とうとう直接観測されたわけです。

今日の一曲
ドアーズの名曲「ハートに火をつけて」です。この邦題はなかなかセンスがあると思いますね。よからぬことを連想させる難解な歌詞で、当時アメリカではえらい騒ぎになったらしいですが、単純に曲として、サイケデリックなイントロと、ジムモリソンのどんよりとした歌いだしのギャップが面白いと思います。

重力波を簡単に説明するのは不可能、理解するのも不可能

だと、思います。知ったような気になるのは簡単ですし、誰かが説明しているのをそのまま口にするのも簡単ですが、どっちも「なぜか」を説明できません。物事は2つの角度から説明できて、初めて「理解した」と言うのです(by ファインマン)。

 

ですが、これで終わってしまうとタイトルが嘘になってしまうので、それそのものをわかったというよりも、そこに至る過程を説明しようと思います。つまり、重力波とはどのように導かれた概念なのか、ということです。なんでみんなそんなに騒いでんの?という点にスポットを当ててみたいと思います(まぁ冒頭で少し述べましたが)。

 

さて、そこに至る過程ですが、そこで登場するのは僕の大好きな「相対性理論」の話になります。まずは、アインシュタインの話、つまりは相対性理論の話を始めようじゃありませんか。今日は長くなりますよ(読むのも書くのも)。

相対性理論とは

 まず、相対性理論について知ってることはなんでしょうか?光速は常に一定である。これは知っているかもしれません。では、アインシュタインは相対性理論でノーベル賞を受賞したんでしょうか?2つある相対性理論、特殊相対性理論と一般相対性理論を説明できるでしょうか。もっと言えば、相対性理論は世紀の発見なんでしょうか?

 

ここらへんからいきましょう。

 

相対性理論を簡単に説明すると、光の速度に近づけば、時間の流れはゆっくりになり、長さは縮み、質量が増加する、そして、光速は常に一定。もちろん、もっと複雑な話もしていますが、これが基本です。

 

これが基本ではありますが、これは「特殊相対性理論」の話です。実は、相対性理論には2つあり、特殊相対性理論と一般相対性理論があるのです。響きでいけば特殊相対性理論ってめっちゃ難しそうと思うかもしれませんが、逆です。一般相対性理論の方が圧倒的にめちゃくちゃ難しいです。ここ太字ね。

 

なぜかと言いますと、特殊相対性理論は特殊な条件で成立する相対性理論ということなのです。逆に、一般相対性理論はそれを、一般、つまり全ての世界に拡大した理論なのです。規模が圧倒的に違うのがわかると思います。

 

では、特殊とはどう特殊なのでしょうか?それは「重力」がない、ということです。無重力状態の話なんですね。ピンときた方もいるでしょう。そう、重力波の話は一般相対性理論の話なんです。一般相対性理論の方がめちゃくちゃ難しいと言いましたね。重力波はそのめちゃくちゃ難しい話の一部なのです。

特殊相対性理論をごく簡単に説明します

それでは、そろそろ結局何やねんと言われそうなので、説明していきます。まず、特殊相対性理論は重力を考えない特殊な条件での話でしたね。そこに「光の速度は常に一定」という概念を放り込みますと、この概念を守るためには色んなものが変化しないと説明ができない、という考えに至ります。

 

つまり、時間は遅くなるし、長さは縮むし、質量は増加するという話です。そんなことがありえるのかという話ですが、そこが相対性理論という名前の由縁なのです。絶対性理論ではなく、相対性理論なのですよ。

 

相対性とは何かを基準として、評価するときに使う単語です。この世に絶対的なものは光速だけと考えたとき、他の数値は全て相対的な数値となります。つまり、何を基準にするかによってその数値は変化するのです。その基準が「光速に近いか」という話なんですね。

 

この概念を更に発展させていくと、エネルギーは質量と等価値という概念に至ります。時間と長さと質量は相対的なものですからね。これがいわゆる「E=mc^2」という式です。僕は物理学の式でこの式が一番好きです。これについては多分またいつか説明しますが、一般的には原子爆弾の恐ろしさを示した式とも言われていますね。

 

しかし、こう説明してみても、なんで光ばっかり特別なんだよ!なんで光の速度を一定にするんだよ!という疑問もあるかもしれません。それは、光という物質は非常に特殊だからです。

 

光は光子という素粒子なのですが、光子には質量がありません。重さが0なんです。この時点でちょっと待てよと言いたくなると思います。しかも、大きさも0なんです。おかしいだろって話ですよね。そう、おかしいんです。特殊なんですよ。なので、まぁ光速を基準とすることを許してやってください。

 

ちなみに、光速とは光の速さのことですが、厳密に言えば質量0の素粒子の速さと言えます。そのカテゴリの中に光子が存在するということです。 

一般相対性理論、そして重力波

さて、それでは一般相対性理論の話に入りましょうか。ここからは僕も理論としてはわかっていますが、数学的な説明はほとんどできないと思います。アインシュタインは1905年に特殊相対性理論を発表しましたが、一般相対性理論は1915年から1916年にかけて発表されました。その間、アインシュタインは何をしていたか。実は、数学の勉強をしていたんですね。一般相対性理論を数式に表すための勉強です。それほど、難しい話です。

 

それでは、まず、皆さん「重力」とは何か知っていますか?もちろん、地球などが物を引っ張る力ということなんですが、実は人間だろうが何だろうが、質量を持つものは重力を持っているんです。あまりに微量なため、気づかないだけで。

 

重力についてはわかっていないことが多いです。そもそも、重力はどうやって伝わるのか(何を媒体にしているのか)もわかっていません。どれほどのスピードで?というのも正確にはわかっていません。

 

アインシュタインは一般相対性理論で重力についてこう説明しています。重力は時空の歪みがもたらしているものだと。割りと、一般相対性理論の根幹をすっ飛ばした話になりましたが、そういうことです。なぜすっ飛ばしたかと言いますと、長過ぎてもう誰も読んでないんじゃないかという不安に駆られたからです。

 

ブラックホールってありますよね。あれは一般相対性理論から導かれた考えです。めちゃくちゃ重い物体は時空の歪みを生み出し、光が脱出してこれなくなるからブラックなんです(これについても1つ記事が書けるぐらい大好きな話ですが、いつかまた暇があれば)。すなわち、重力は時空が歪めてるってことなんですよ。

 

で、重力波ってなんなの、って話です。ここまで来ると大体わかるかもしれませんが、その歪みが波となって伝わっている、という考えです。これはアインシュタインは計算で出しました。予言ですね。あるとは思うけど、見つからないだろうなーって話です。つまり、重力波の観測は一般相対性理論が正しいという証明の一つでもあります。

 

で、重力波を観測できて、何かいいことあるのって話になりますよね。実は、重力波は光速で伝わると言われています。そして、光よりも干渉を受けにくいため、光を用いては観測できない宇宙の様々な現象・物質がわかるんじゃないか、と言われているのです。宇宙の起源がわかるのでは、と言われています。宇宙の広がりのある時期より前の時期は光では観測できないのです。

 

宇宙の起源がわかればすごいことになりますね。アインシュタインが生きてればさぞ喜んだとは思いますが、実は宇宙にはまだまだ全然わかっていないことがたくさんあります。重力波の観測はその第一歩なんですねぇ。

 

3500文字。なげーわ。

最後に

最後に、これを紹介させてください!

なんでこれを紹介するかと言うと、今回の記事は大体がこの本で学んだことを書いてるだけだからです。本当に素晴らしい本です。僕は2冊買ってます。いや、1冊目を無くしたからですけど。

 

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二代目。何回読んだかわからないぐらい大好きだー

 

安いし、今回の記事で興味を持った人はぜひ買ってください。長くなりすぎて削った話がたくさんあるんです。これを読めば全部わかります。相対性理論を楽しむのタイトルは伊達じゃないです。高校生ぐらいの子に買ってもらえれば、物理化学への考えが変わると思うんだけどなぁ。高校生なんて見てねーわなw

 

よければこちらもどーぞ!