松本です。
ドラフトが終わりました
今年もドラフトが終わりましたね。少し、振り返るとともに、色んなところで酷評されている阪神のドラフトについて考えてみます。
阪神は直前まで田中正義くんor佐々木千隼くんの2択かと言われておりましたが、直前(昼頃)に方針を変更し、白鴎大の大山悠輔くんを指名しました。
理由は補強が必要なのは内野手、それも振れる(打てる)右打者ということでした。
内野手のドラフト候補は他に中京学院大の吉川尚輝くん(巨人一位)、日大の京田陽太くん(中日二位)らがいましたが、右打ちの選手が欲しいということで、右打ちの中で最も評価が高かった大山くんを指名したということでしょう。
酷評されています
当日、大山くんの指名で会場からは悲鳴があがったとも言われていますが、当日、また一夜明け、阪神のドラフト戦略は大体酷評されています。
主な意見は3つ。
・佐々木を指名し、外れたら大山で良かったのでは
・一位佐々木で二位大山で取れたのでは
・そもそも大山に一位の価値があるのだろうか
まぁ、言いたいことはわかるのですが、果たしてそうなのでしょうか?阪神のドラフトは本当に最悪だったのでしょうか?検証してみたいと思います。
一位佐々木、外れで大山戦略と一位佐々木で二位大山戦略
結果的に、一位の競合はなかったため、どちらも同じ結果になっていました。無事に佐々木くんは取れました。これはこれで素晴らしい結果になりました。
しかし、その場合、二位で大山くんが取れる保証はありません。
特に二位で京田くんを指名している中日がどうなるかわかりません。
もちろん、中日には高橋周平という素晴らしい三塁手がいるため、大山くんを指名するならばコンバート前提となりますが、それほど欲しかった可能性もあります。
中日の中田スカウトは「打撃なら大山が一番」とコメントしておりましたし、またオリックスも上位にリストアップしてたという話もあります(オリックスは結果的に三位で花咲徳栄高の遊撃手岡崎大輔くんを指名)。
今年阪神が最下位であれば、どちらも取れてたとは思いますが、どうしても欲しい選手であれば、まぁ、一番の補強を願った方針だったと言えなくともない気がします。
特に本拠地が甲子園、打てる内野手が欲しい阪神ですからね。今年の成績を見てもわかるように、防御率は悪くないですし、若手の先発もいますからね。
そもそも大山に一位の価値はあるのか?
実際、これはわかりません。
これがわかるのは5〜10年後でしょう。だからこそ、今これについて熱く語るのは意味がないと思います。
2010年のドラフト会議、6球団に指名された大石選手、4球団に指名された斎藤選手、そして斎藤選手の外れ一位だったヤクルト山田選手。
高卒と大卒の違いはもちろんありますが、当日、ヤクルトは最高のドラフトだったな!と言った批評家の方はどれくらいいるでしょう?
今、あの年は最高だったと言う人は多いと思いますけどね。
一位で野手を取ったからこその二位以下の指名
また、もう一つ考えておきたいのは、一位で大山くんを指名したからこそ、二位以下で投手を指名していったということです。
二位の小野泰己くんはストレート150キロオーバーの本格右腕ですし、三位の才木浩人くんも将来が楽しみな素材型投手です。
また、高山選手・坂本選手の大学時代の先輩である糸原健斗くんも期待ですし、苦労人の福永春吾くんも頑張ってほしいですね!
ドラフト二位・三位、またはそれ以下の投手が活躍したなんてのは数え切れないぐらいある話です。
大山くんの成績だけでなく、この二人以降に指名された選手の結果からもドラフト成功・失敗を考えていく必要がありますよね。
「大失敗」「一位の価値がない」という表現はいかがなものか?
最後に、そもそも言いたいのはこういった表現は何の意味があるのか。
自分らの仕事だと言われればそれまでですが、まだプロ野球選手にもなっていないただの学生に向かって言う言葉ではない気がしますね。
同様に「外れ一位」という表現も失礼じゃないか、という意見もありますし、ここらへんはマスコミも配慮してもいいと思います。
さて!ドラフト結果にあーだこーだ言うのは終わってからの数日間!もう決まってしまったら、後は応援あるのみですよ。
5年後、10年後にどうなっているか、今から楽しみですね。
ドラフトに関する本ではこれがオススメです!
ドラフト1位はもちろん特別ですが、そこから先の人生は本当に誰にもわからないということがよくわかると思います。