松本です。
僕が一番パチスロに本気だった頃の話です。
パチスロに、夢を見ていた
大学生の頃、それはそれは僕はパチスロに本気でした。その日の予定も全部その日のイベントと天秤にかけて、どっちを優先するか考えていました。休める授業か休めない授業か、休めない授業でも、本当に休めないのか?どうにかして休みたい!とか考えていました。バイトはパチスロの方が稼げるから辞めました。
今考えれば、当時からパチスロは未来がないと言われていましたね。いつまでできるかわからないって。今も言われているし、確かに少しずつきつくはなってるんだろうけど。でも当時からまぁ大丈夫だろうって思ってて、今も思ってる。そんな感じ。
パチスロには敵がたくさんいて、店、台、他の客、自分、挙げればキリがないんですが、当時つるんでいた友人の影響からか、店員と仲良くしたら負け、周りの客は全員敵みたいなイメージが自分の中でありました。
同じ大学のヤツでも、敵だから仲良くしないとかそんな感じ。ギスギスしてて、いざこざもたまにあるぐらいの雰囲気でした。どこか見下してた感はありますね。俺はこんなに勝ってる、お前らは下だろうがみたいな。
その中でチンピラグループみたいなのもいて、争いになったことはなかったけど、朝のイベントでいつも顔を合わせてけん制し合う、みたいな間柄でした。しかもチンピラだから、色んなヤツらが増えたり減ったりで、何人グループでどういう間柄で何をやってるやつらなのか、さっぱりわからなかったです。今考えれば、地元の不良の先輩後輩みたいな感じだったんでしょうけど。
もちろん、一言も話さなかったし、下に見てたし、争いになったら、そこは全力だぜぐらいに思ってました。あのグループの中でもあいつはいいやつ、とかそんなの一切ナシで、全部敵。
そんなある日、近所で一人でラーメンを食ってたら、ふいに話しかけられました。
「俺、わかる?」って。
は?って。急になんだよと思ったんですが、顔を見ると、そのチンピラグループのメンバーだったんです。その中でも、どちらかと言うと無頼派じゃなくて、ちょっとおっとりした感じのにいちゃんで、あくまで俺のイメージですが、そこまでパチスロに本気でもなくて、そこそこ、ぐらいの感じの人でした。
とりあえず、あ、はい、みたいな返答をした記憶があります。そこからは「○○でいっつもおるやんなー」「あ、はい」「勝ってる?」「いや、あ、はい」みたいな。
で、ふと見たら、横に嫁と子供がいるんですよ。で、俺結婚してて子供もおるんよーみたいな会話をした覚えがあります。その後の会話は、ほとんど覚えてないんですけど、そこだけ妙に覚えてます。
その時に思ったのは、なんで話しかけたんだろう?って純粋な疑問でしたね。こっちが完全に敵視してるのはわかってたはずです。その後はもちろん、どこかで会って話すようなこともなく、その店自体が廃れて、ほとんど会いもしなかったんですけど。
でも今はその気持ち、なんとなくわかるんですよね。僕もあの時のにいちゃんと同じ状況になって。働いて、それなりに安定した中でパチスロをやってると、どこか本気が薄れて、必死になってやってる若いやつらを見たら、聞きたくなるんですよね。俺のことわかる?勝ってる?って。
でも、俺は話しかけられないんですけどね。今はまだ敵だという気持ちが強いので。やっぱり、どこかぬるくなったら俺はもうパチスロやってる意味がない気がするんですよ。俺はね。でも、いつか話しかけるのかなぁ。その時はやめる時なのかもしれないですね。
丸2年前の話です
これ、丸2年前の話です。2年前に大学の頃を思い出して、書いた話です。前のブログから引っ張ってきました。結構、気に入ってたんですよ。この文章。自分の話だからですけど、懐かしいなーってのもあって。
そして、今僕はほぼパチスロをしてません。月に数回ぐらいかな。勝ち額も、数10万とかじゃなく、ほんとに毎月数万勝つかどうか。そんな感じです。社会の中でのパチスロの位置づけも、どんどん悪くなってる気がしますね。
絶対話しかけねーぞと息巻いてた時期、話しかけると終わってしまう気がして迷ってた時期、それを経て、もう話しかけるとかそんな次元でもなくなってしまった時期。
いやー、楽しかったですけどね。残った物は何もないかな。夢を見ていて、夢が覚めた、まさにそんな感じですね。いい夢でしたけどね。