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阪神の原口文仁選手からにじみ出てくる「いい人感」がすごい

 

松本です。

阪神の原口文仁選手からにじみ出てくる「いい人感」がすごい

プロ野球の2017年シーズンが始まったので、早速ですが、プロ野球の話をしようと思います。

阪神の原口文仁選手、知ってますか?

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阪神ファンならもちろん知ってるでしょうし、野球好きでセリーグに贔屓チームがいる方も知ってる可能性が高く、パリーグに贔屓チームがいる方は知らないかもしれません。

まず、簡単に経歴をご紹介します(Wikipedia参照)。

経歴

2009年、名門帝京高校在学時に、阪神よりドラフト6位で指名され入団しました。高校では片道2時間の距離を通学し、家でも深夜まで練習するほどハードな生活を送っていたそうです。

数年間、2軍生活を経験し、腰の怪我の再発もあり、育成選手契約を結ぶことになります。

更にその翌年、練習中にチームメイトから死球を受け、手首を骨折するという不運にも見舞われます。

そしてトータル3年間、育成選手として2軍での生活が続きました。

突然のブレイク

そして転機は2016年のキャンプにてやってきました。

バッティングの良さを金本新監督(当時)に見いだされ、1軍のキャンプに途中参加、そしてシーズン開始後の4月27日に1軍登録され、その日のうちに試合に出てヒットを打つという活躍。

その日は「輝流ラインユニフォーム2016」という特別なユニフォーム着用で試合を行っていたため、当日に支配下登録された原口選手のユニフォーム(背番号94)が間に合わず、山田勝彦二軍バッテリーコーチ(背番号82)のユニフォームを借りて出場したことも話題になりました。

5月には、月間通算で打率.380、5本塁打、17打点という好成績を残した末に、セントラル・リーグ(セ・リーグ)野手部門の月間MVPを受賞した。NPBの球団で育成契約を経験した野手では初の受賞で、阪神の捕手としては、第1回(1975年4月)の田淵幸一以来41年振りの快挙であった(Wikipediaより)。

はい。まぁ、色々あって2016年は大活躍でした。

ちなみに年俸は480万円から2200万円となりました(358%アップ!は、球団史上最高)。

原口選手のいい人エピソード

原口選手について語ると終わりがないぐらい長くなってしまうので、僕が本当に言いたかった、原口選手ってすごいいい人だよねという話をしたいと思います。

原口選手は2016年の大活躍を理由に背番号の変更を打診されました。

例外は多々ありますが、基本的に背番号は軽い方が主力扱いと見ていいと思います。つまり、出世のようなものです。

しかし、原口選手はそれを断ります。その理由として挙げたのが「世に出させてもらった番号だから」というものです。

そのこだわりの背番号に関するニュースで僕が好きなのはこちら。

変えずに行くと決めた後の、昨年暮れ。飲食店でたまたま隣り合ったテーブルの少年が、所属するサッカーチームの「94」のユニホームを着ていた。「いい番号だね」と声をかけたが、少し悔しかった。

「あんなことってあるんですね…。他の競技の選手も含めて、僕しかいないと思っていたのに! 『94』は僕とあの子くらいです!」

引用元:http://www.sanspo.com/baseball/news/20170407/tig17040705050011-n3.html 


もうこれだけで「いい人感」がすごいんですが、これは4/6にサヨナラホームランを打った翌日のスポーツニュースの記事なんです。

こういうエピソードがぽんと出てくる辺り、原口選手がインタビューやら取材やらに快く応えている証拠だと思うんですよね。

更にもう一つ

更にもう一つ、こちらのエピソードも紹介します。

阪神の応援グッズに選手名を漢字で書いたスポーツタオルがあるんですが、それは有名な書道家に書いてもらっているそうなんですね。

で、その文字がすごく迫力があってカッコいいので、球界にファンが多いという説明の後にこの文章です。

「あなたの名前をこんな漢字で書きましたよ、と見せる。その時に興味を示す選手って、必ず大成するんですよ。野球と書道の感性は似てるみたいで。原口選手は、なんと2軍時代に感動してくれたんですよ」

だから偉大な書道家ははるか以前から大成を確信していたそうだ。つい先日の8日のこと。原口が「何でこんなうまく字が書けるんですか?」と問うてきたという。

「何で君が本塁打を打てるのか、と同じ質問だね」

達人の答えを聞いた原口が笑った。

「じゃあ、また、打ちますね」−。有言実行だ。

引用元:http://www.sanspo.com/baseball/news/20170413/tig17041305020011-n3.html

 

ここまでくると原口選手がいい人かどうかよりも、この記事を書いた人を褒めたくもなりますが、そんな文章を書かせるという原口選手がやっぱりすごいと思うのです(どちらもサンスポですが記者は別のようです)。

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ちなみにこれがそのタオルです。

 

野球に対する姿勢については、選手の間でも絶賛されており、2014年に阪神の選手寮の選手に「いちばん真面目な選手は?」というアンケートを取った際、22人中21人が原口選手と答えたというエピソードがあります。

ちなみに残りの1人は岩崎選手と答えましたが、それは原口選手の回答でした。

田面選手とのエピソード

最後に、同じ阪神で育成選手から支配下登録された田面(たなぼ)選手とのエピソードを紹介します。

この記事の最初の方で、手首を骨折したエピソードに触れましたが、実はその球を投げたのが田面選手でした。

田面選手はこれがきっかけで満足な投球ができなくなりました。俗にいう「イップス」というやつです。

150km/h超のストレートが売りだったのが、一時期、130km/h程度しか投げられなくなってしまいました。 

そんな時、原口選手は田面選手に「ケガのことは気にしないでください。僕も田面さんのストレートを楽しみにしていますから」と伝えたそうです。

それから3年後、二人は1軍でバッテリーを組みました。背番号はなんと94番と97番。

同点の8回、同じ育成枠の境遇だった田面とコンビを組んだ。2死二塁、内角直球で空振り三振を奪って攻守交代。1度は白球をボールボーイに手渡すが、慌てて取り戻す。「初めての三振のボール。田面さんは『いらない』と言ったけど僕の中では大切な1球…。渡してあげたかった」。
(中略)
クラブハウスへの引き揚げ際、原口は言う。「田面さんの最後の1球、最高のボールでしたね」。優しくなければ男じゃない。阪神には、こんな懐の深い女房役がいる。

引用元:http://www.nikkansports.com/baseball/news/1649942.html


ちなみにこの日、原口選手はサヨナラヒットを打っています。そんな中でのこのセリフ、本心から田面選手の活躍を喜んでいるんだと思います。

本当に、選手はもちろん、阪神ファンで原口選手を嫌う人はいないですよ。

どうでしょうか

どうでしょうか、原口選手。 

野球に興味がなくとも、なんとなく「いい人感」が伝わったんじゃないでしょうか。

きっとこれからもっともっと活躍し、どんどんいい人エピソードがスポーツ新聞に載ることになると思いますので、また紹介します!あ

皆さんもぜひ原口選手を応援しつつ、プロ野球生活を楽しんでくださいね!