四条通り週末.com

京都から万物の面白さを伝えます

ブログで喰ってるじゃなく、喰わせてもらってるだろ!!

松本です。

 

まぁ、タイトルがタイトルなんで、とりあえずいきましょうか。

今日の一曲
後に芥川賞作家となる、町田町蔵率いるINUの1stです。唯一のスタジオ盤ですが、これ以降の町田バンドの曲調とは異なり、バンドサウンドでとにかくポップでパンクです。町田町蔵の作品は、音楽も本も特に好きではないですが、この一枚だけは別格ですね。アルバム名は「メシ喰うな!」です。何年か前に、氣志團がこのジャケットをパロって、ごく一部ではほんの少しだけ話題になりました。

 ブログと金について

ブログをやっていると、どうしても「金」にまつわる記事をよく見ます。僕自身、そういう記事を見て参考にしたりもしますが、あまり好きじゃないという人も多いと思います。

 

ブログで稼いでる、もっと言えば「喰ってる」人というのは、少なからず自信というか、自分は特別だという感情があると思います。全員とは言いませんけどね。まぁ、これから書く記事に全部「全員とは言いません」とつけるわけにもいかないので、ここで一回入れることで、後は察してください。

 

で、これに関して、僕は少し「違うんじゃないかな」と思うところがありましたので、今日はそれについて書いてみます。

 

内容はタイトルのままでもいいんですが、少し付け加えるとしたら「パチスロを例として」ですかね。

パチスロで稼ぐ、喰うとは

よく聞かれます。本当によく聞かれます。パチスロって勝てるの?もう、聞いてるそばから「勝てるわけねーよな?」と心の声が聞こえてきそうですが、僕の答えはいつも「ちゃんとやればね」です。

 

そういうからには、という話ですが、僕はもちろん勝っています。生涯収支は、スマホアプリにつけてるだけで300万円以上です。すごいと思ってくれた方も少しはいるかもしれませんが、全然大したことありません。謙遜は一切抜きです。本当に、全然大したことありません。ちゃんとやれば勝って当たり前ですし、もっとちゃんとやればもっと勝って当たり前です。

 

こういう話をすると、トータルで勝てるなら店が潰れるじゃないか、と言われます。これはよく言われる質問第2位です。

 

じゃあ違う話で考えてみましょうか。相撲取りが食べ放題の店に行きます。店は潰れますか?

 

そんな簡単には潰れませんよね。食べ放題で僕らはなかなか元は取れません。でも、きっと相撲取りは元を取るでしょう。店にとってはマイナスですが、だからと言って潰れません。

 

ちゃんとやれば勝てますが、ちゃんとやってない人間ばかりなんですよ。ちゃんとやるにはそれ相応の精神力と、馬鹿ではない頭脳が必要です。ちゃんとやろうとして、尚かつどちらも持っている人間というのは、そういません。むしろ、負けてもいいやぐらいの人間が大多数なので、店は潰れません。

 

まぁ、昨今はかなり遊技人口が減少しているので、潰れている店も多いですが、勝ってる人間がいるから潰れてるわけではありません。ちなみに、パチンコ、パチスロを合わせたら遊技人口の中で勝ってるのは1%以下ですかね。これは完全に想像ですが。

 

また、どれぐらい勝ってるかという話ですが、勝ってる人間は年間数百万から一千万は勝ってるでしょうね。数年前の雑誌の企画で、北海道から沖縄まで旅をしながらパチスロを打つという企画では、夏目五郎というプロが年間で650万勝ってました。旅をしながらですから、基本的に店のクセを読むことが重要になるパチスロで、これは驚異的な数字です。しかし、スペシャルではありますが、ナンバーワンではないです。

僕の場合

僕が一番パチスロを打っていたのは大学生の頃です。そこらへんから収支も付け出して、大学に通いながら半年で100万勝ちました。授業は休んだりもしてましたが、理系だったので専業ほどは稼働してませんでしたが、まぁまぁだと思います。


(専業:いわゆるパチプロ 稼働:パチンコ・パチスロを打つこと)

 

そこから研究が忙しくなり、ほとんど打てなくなり、働き出してもあまり打てずの生活が続きました。途中やめた時期もありましたね。転機となったのは、馬鹿みたいな話ですが、嫁の出産です。出産の際、嫁が実家に数か月帰ることになったんですよ。


たまたま仕事も暇な時期だったし、今、本気でやればどれぐらい勝てるんだろう、と思って。その数か月は本気で稼働しましたね。特に勝ちやすい機種もあったし、勝てる自信もあったので。

 

結果として、4か月で110万勝ちました。毎月24〜27日ぐらいは稼働してましたね。働きながらなので、まぁ、それなりな結果だと思います。もちろん、運が良かったのもありますが、めちゃくちゃ運が良かった!ってほどでもないですね。

 

今考えれば、それなりな結果だと思うんですが、当時の僕はそんな風には思っていませんでした。なんてすごいんだ、と。ぶっちゃけ「俺は天才だぁ、覚悟はいいか?」ぐらいの気持ちでした。アミバ状態です。


もちろん、本気で天才だとは思っていませんでしたが、普通の人よりは知識も技術も自信がありましたし、風向きが変わっても対応できる力もあると思っていました。パチスロが好きでしたしね。

Kくんの言葉

そんな中、関東で専業をやっていた友人のKくんと酒を飲む機会がありました。

 

彼は専業で僕よりも上手いし、間違いなくかなり稼いでいました。変な言い方ですが、僕自身「彼には勝てない」という意識がありましたし、尊敬というか、一目置いてるところがありました。

 

そんな彼と「最近どう?」みたいな話をしました。もちろん、お互い勝ってるとわかりながらですが。しかし、何かの流れで、彼はこんなことを言いました。

 

「最近よくパチスロで喰ってるっていうやついるでしょ。俺は違うと思う。喰ってるじゃなく、喰わせてもらってるだろ!って」

 

衝撃でした。衝撃ではありましたが、それと同時に、確かに、と思いました。

 

彼は、間違いなく上位0.1%以内に入ってる人間だと思いますが、かなり冷静に考えていて、正直驚きました。そう、パチスロというのはちゃんとやれば勝てますが、何もなくなれば、まさに何もなくなるわけです。

何もなくなるとは

パチスロで勝つやり方は「設定狙い」「ゲーム数(天井)狙い」というのが主流です。


パチスロには台ごとに、それぞれ設定というのが決まっていて、店が自由に決めることができます。数字が大きくなるほど勝ちやすくなります。これは違法でもなんでもありません。そういうシステムなんです。

 

そうなると、全部最低の"1"にすればいいんじゃないかと思うかもしれませんが、店は客との戦いよりも、他店との戦いに勝つことが、売り上げを伸ばす要因になります。つまり、1ばっかりじゃ他の店に行って誰も来なくなるよ、ということです。

 

なので、ある程度客が勝てるように「6のつく日」とか、特定の日に勝ちやすいような設定配分をすることがあります。これを狙うのが、設定狙いです。

 

また、パチスロの中で半分以上の台は「天井」というのが設けられています。

 

これは簡単に言うと、サイコロの6が出れば100円というゲームで、10回連続出なかったら6は出てないけど、当たりにしてあげるよ、というシステムです。この10回目が通称「天井」です。

 

これで参加費が50円なら、1回目から振ると大損ですが、10回目だけ振ると100%勝てますよね。9回目からでも負けはない。それを狙うのが天井狙いです。また、特定の機種には当たりやすい回数が設定(5回目だけ456賽を使ってもいい等)されていて、それを狙うのもひっくるめて「ゲーム数狙い」と言います。

 

多くの人はこれのどちらか、もしくは両方を駆使して勝っています。しかし、どうでしょうか。どちらも店や台に依存していると思いませんか。

 

例えば、全ての店が、他店と勝負しなくてもいいから、設定入れたくないわとなったり、ゲーム数はやめようとメーカーが全て排除してしまえば、どちらの手段でも勝てなくなります。いつなくなるか、すなわち、いつ勝てなくなるか、それは誰にもわからないのです。

ブログの話に戻しましょう

さて、ここまで読んで頂いて、僕が言いたいことがわかったと思います。

 

ブログで稼いでる皆さん、すごいと思います。でも、このシステムがなくなったとき、あなたは同様に稼げるでしょうか?広告というシステムがなくなったら、紹介料というシステムがなくなったら?なくなるまでいかないにせよ、もっともっと少なくなったら?

 

ブログという手段で培った、文章力、集客力だけで稼げるでしょうか?いや、喰っていけるでしょうか?本を書いてみますか?売れると思いますか?まぁ、ブログでとてつもなく稼いでいる人は、別の方法を見つけて稼げる気もしますけどね。

 

どんなものでも、その環境がなくなれば喰うのは難しいとは思います。しかし、ブログというのは、音楽を作る才能や、絵を描く才能に比べて、どちらかと言えば「知識寄りの技術」という面が大きいと思います。これはパチスロも同じですが、選ばれた人間にしかできない、という要素はかなり少ないように感じます。

 

例えば、パチスロを何も知らない人、やったことがない人でも、猛勉強すれば、半年から一年で喰える(喰わせてもらえる)でしょうね。これは実体験も踏まえて言っています。才能なんて一切いりません。

 

僕はブログで喰ったことはないですし、これから先も目指していないので、ブログに関しては言えませんが、才能ある神から選ばれた人間しか喰えない、なんてことはないと思います。

 

しかし、自分にはブログの才能がある。才能があるから喰えているんだ、お前らにも教えてやろう、というブログアミバは多いと思います。パチスロでも同じです。ちょっと勝って、嬉しくなって、ネットで収支を公開しちゃう。いくらでもいます。そんな彼らに僕はこう言いたいですね。

 

ブログで喰ってるんじゃなく、喰わせてもらってるだろ!ってね。

 

ご意見、よろしくお願いします。

POKKA吉田氏の業界裏話を詰め込んだ一冊です。ファンならずともなかなか読み応えのある一冊になっていると思います。